映画『思い出のマーニー』を解説!マーニーの正体は?あらすじネタバレあり!

孤独な少女杏奈と謎めいた少女マーニーという2人の少女の絆を描いた『思い出のマーニー』

この作品に隠されたについて疑問を持った方も多いはず。

今回は映画『思い出のマーニー』のあらすじ隠された謎について、ネタバレを含めながら考察していきたいと思います。

映画『思い出のマーニー』のあらすじ


主人公の杏奈は学校でも孤立している内気な少女。

両親を事故で失い、育ての親だった祖母も病気により他界してしまいます。

その葬儀の最中に杏奈の引き取りで揉める親戚を見て、自分は要らない人間なんだと子供ながらに思います。

そして親戚が誰も引き取らなかった為に施設に入っていた所を今の両親に引き取られますが、その父も亡くなり今は母と二人暮らしをしていました。

杏奈は今の母(頼子)から本当の娘のように愛されていると感じていましたが、役所から児童手当を貰っている事を知ります。

そしてお金を貰えるから自分を育ててくれているのだと思い込み、わざと「おばさん」と呼び他人行儀に振る舞うなど心を閉ざしてしまうのです。


杏奈は次第に心を病んでいき、喘息を患ってしまいます。

病院に行くと、医師から「休養が必要」と提案されます。

喘息の療養のために海辺の町で過ごすことになった杏奈は、そこで不思議な少女マーニーと出会う。

2人はすぐに親友となったが、どうやらマーニーは現実の世界に存在してはいないと杏奈は気づき始めるのです。

思い出のマーニーを解説(ネタバレあり)


『思い出のマーニー』の物語には数々の謎が隠されており、神秘的な部分が多いのが魅力です。

それではその隠された謎はどういうことなのか?一つずつ考察してみたいと思います。

解説①マーニーの正体


マーニーの正体は杏奈の祖母の50年前の姿です。

これは作品の最後で杏奈も気づいていますね。

杏奈は信子(ふとっちょブタ)に「目が少し青い」と指摘されるシーンがあります。

この青い目がマーニーの瞳と似ており、祖母であるマーニーの血が受け継がれている証拠でしょう。


また杏奈はマーニーと出会う前に若い姿のマーニーの夢を見るシーンがあります。

杏奈は幼い頃祖母であるマーニーに育てられていますが、年老いた祖母の姿しか見たことがないはずです。

なぜ若い頃のマーニーが夢に出てきたのかというと、きっと、祖母のマーニーが生きていたころに自分の故郷や若いころの写真を見せていて、その記憶が残っていたからだと考えられます。

解説②マーニーとの時間は現実?夢?

マーニーと杏奈が過ごすシーンは、これは夢の世界なのか?それともマーニーは幽霊?など謎に包まれています。

ただ、杏奈がボートで気を失っていたり、靴をなくしたり、現実ともリンクしている部分もあり、マーニーとの時間は単なる夢ではないことが分かります。

ただ、パーティーの後、ドレスアップしていたはずの杏奈の服装は、いつも通りの私服に戻っていたりもしています。

つまり2人の過ごした時間は「夢と現実の間」

「杏奈だけに見える妄想」といえるのではないかと思われます。

解説③マーニーとの時間は記憶を辿っているだけ?


先述した通り、杏奈が見たマーニーは「祖母から聞いた話を元に杏奈がつくりあげた存在」であり、マーニーと体験したエピソードも全て「祖母から聞かされた50年前の出来事」だったと思われます。

マーニーの日記には、マーニーと和彦とみられる人物との出来事が記されており、その内容は、杏奈とマーニーが過ごした日々とよく似ています。

つまり、杏奈は祖母マとーニーから聞いていた昔の記憶を辿っているということではないかと思われます。

解説④杏奈がマーニーを忘れてしまう理由

屋敷のパーティーの後、叔母夫婦の家に帰宅した杏奈。

優しい叔母夫婦のもとで、豊かな時間を過ごし、叔母からは杏奈を想う頼子の様子を聞きかされていました。

そして杏奈は自分が書いたマーニーのスケッチを見るまでマーニーのことを忘れていたことに気が付きます。


マーニーと楽しい時間を過ごすほど、なぜか杏奈はマーニーの存在を思い出せなくなるのです。

これは杏「杏奈の心の傷が癒えてきている」という暗示ではないかと思われます。

「自分は愛されている」その実感が沸き、心が満たされることで、心の拠り所であったマーニーに頼る必要はなくなったという意味ではないでしょうか。

杏奈がマーニーを忘れてしまうのは「心の傷がいえていること」そして「マーニーとの決別」を暗示しているのではないかと思われます。

思い出のマーニーの解説|まとめ

思い出のマーニーは心を閉ざしてしまった孤独な少女の成長の物語ではないかと思います。

サイロで置き去りにされたシーンで、杏奈は、夢の中で再会したマーニーに対し「なぜ、私を置いて行っての?」と咎めました。

「置いていく」という言葉には、自分を残して死んでしまった両親や、祖母たちに対する杏奈の気持ちが表れているのでは?と思います。

そしてそれに対し「そんなつもりはなかったの」と理由を話すマーニー。

最後に「お願い、許してくれるって言って」と叫ぶマーニーの言葉は孫を残して死んでしまった祖母の思いが隠されているのではないかと思いました。

そこで杏奈は「もちろん、許してあげる。あなたが大好きよ」と返事をします。


このシーンの後の杏奈は以前より明るく、大人びてみえるわけですが、これは杏奈はつらい過去や自身の嫌な部分を許し、成長したことを意味ではないでしょうか。

様々な謎が隠されており、神秘的で不思議な『思い出のマーニー』の物語。

何度見ても奥が深く大好きな作品です。